展覧会のお知らせ

<展覧会のお知らせ>

Galerrie SATELLITE
2019年1月15日-28日

2013年7月31日水曜日

小説家の休暇_三島由紀夫

「ワットオの《シテエルへの船出》」の出典をご紹介していなかったですね。
「小説家の休暇」と「ワットオの《シテエルへの船出》」が『小説家の休暇』として、昭和30年発行されました。
「小説家の休暇」 三島由紀夫 新潮文庫

それに数編が加えられ、昭和57年新潮文庫として発行されています。



昭和30年発行時の表紙は、三島由紀夫がギリシャを訪れた際、最も心引かれたと綴る「オリョンピイオン」
リョンピイオン 「三島由紀夫の愛した美術」 新潮社
この写真はとってもかっこいいのですが、実際の装幀はかなりおちゃめな仕上がりに・・


文庫の表紙は荒川修作「十二時」です。
この本の内容にふさわしい、素敵な装幀だと思います。

2013年7月30日火曜日

大漁の奇跡

私、中学・高校がカトリック系の学校で、宗教の授業とかあったりしました。
これは、その時に使っていた聖書です。

「聖書」 日本聖書刊行会

「大漁の奇跡」はルカによる福音書 第5章に記述されています。


ルカによる福音書 画像はクリックで大きくなります

イエスは「話が終わると、シモンに、『深みに漕ぎ出して、網をおろして魚をとりなさい。』と言われた。するとシモンが答えて言った。『先生。私たちは、夜通し働きましたが、何一つとれませんでした。でも、おことばどおり、網をおろしてみましょう。』そして、そのとおりにすると、たくさんの魚がはいり、網は破れそうになった。」
-ルカによる福音書 55-7

この場面が、サウトマンの「Miraculous Draught of Fish」「魚類の奇跡的漁獲」に描かれていたのですね。

右上のところに囲みで「並行記事」と書き込みされています。
並行記事は同じ出来事が別の箇所にも書かれているという事です。
イエスが病人を癒したというこの逸話は、マルコによる福音書 マタイによる福音書にも書かれています。
マタイによる福音書

マルコによる福音書

ルカ・マルコ・マタイ福音書は並行記事が多く、マルコ福音書が一番古いので、ルカ・マタイ福音書は、マルコ福音書を参照して書かれたと言われています。

マルコ福音書以外にも資料があったという説があり、これは「Q文書」と呼ばれています。

ただ、現存しませんので、なぞの資料です。



一体、どれ程昔の押し花でしょう? 空恐ろしい・・


関連記事:「魚類の奇跡的牽引_サウトマン

2013年7月29日月曜日

魚類の奇跡的牽引_サウトマン

Pélerinage à l'île de Cythère   Jean-Antoine Watteau (部分)

三島由紀夫の「ワットオの《シテエルへの船出》」の中に、
「サウトマンの版画『魚類の奇跡的牽引』から取られたといわれる若い裸形の舟子の姿」
という表現があり、「サウトマンの版画『魚類の奇跡的牽引』」て??と思っておりますと、「みっち」さんが教えて下さいました。

私はかなりとんちんかん(死語?)なものをご紹介していたのですが、その事は水に流して、「みっち」さんのご紹介下さったものをご覧下さいね。
まさに同じ姿の舟子が描かれています。

シテエルへの船出_三島由紀夫」のコメント欄から転記させていただきます。

「さて記事中のサウトマンの版画『魚類の奇跡的牽引』ですが、これはメトロポリタン美術館所蔵のMiraculous Draught of Fish(Pieter Soutman)ではなかろうか、と思います。

以下URLです。(先頭のhを省略しています)
ttp://www.metmuseum.org/Collections/search-the-collections/386324?rpp=60&pg=1&rndkey=20130726&ft=*&where=Netherlands&who=Peter+Paul+Rubens&pos=20

みっち注:draughtを『牽引』と訳しているのですが、これは『漁獲』の方が良さそうですね。(笑)」


みっちさんのご紹介下さった作品を見て、タイトルを「魚類の奇跡的漁獲」とすると、これは、ルカの福音書に記されている「大漁の奇跡」の場面だった事がわかりますね。

みっちさんいつも貴重な情報をありがとうございます。


2013年7月26日金曜日

シテエルへの船出_三島由紀夫

Watteauの話しが出ましたので・・。
昭和29年「芸術新潮」に、三島由紀夫は「ワットオの《シテエルへの船出》」を執筆しています。

Pélerinage à l'île de Cythère   Jean-Antoine Watteau 「三島由紀夫の愛した美術」 

冒頭、この絵についての描写があります。
その中に、
「サウトマンの版画『魚類の奇跡的牽引』から取られたといわれる若い裸形の舟子の姿が、光の中にたかだかと右腕をかかげ、恋の島への航海の水馴れ竿をすでに水底に突き立てている。」という表現があります。
この舟子さんですよね。

Pélerinage à l'île de Cythère   Jean-Antoine Watteau (部分)

「魚類の奇跡的牽引」て何??
おそらくこの版画の事ではないかと思うのですが・・?


タイトルは
「Ixion embraces a cloud which at the order of Jupiter took the shape of Juno.」
もしくは
「Ixion ambracing the cloud Nephele, which took the shape of Hera.」
となっています。

これまた、不思議なタイトルでローマ神がたくさん登場しているようですが、状況はわかりません・・。

Pélerinage à l'île de Cythère   Jean-Antoine Watteau (部分)

ここにご紹介している「シテール島への船出」ルーブル美術館所蔵のものです。
同じ主題の絵がもう一枚 シャルロッテンブルク城にも所蔵されています。
こちらは、舟の帆が大きく描かれて、キュピドンもかなり増員されています。

The Embarkation for Cythera

また、この絵は「シテール島の巡礼」とも呼ばれ、シテール島に向かう船出の場面ではなく、この絵の場所がシテール島で、そこから帰還する場面が描かれているという説もあります。

この本の中で、帰還を描いたものではないかとの質問に、宮下規久朗さんはこのように語ってらっしゃいます・・。

「いや、そうとは限りません。愛の島から帰ってきてしまったら、お話は終わりじゃないですか(笑)。やはり、これから出かける方が絵になる。」

帰還説反対派でいらっしゃるようですね。

「三島由紀夫の愛した美術」 宮下規久朗 井上隆史

「実際この画家の、黄昏の光に照らし出された可視の完全な小世界は、見えない核心にむかって微妙に構成されているようにも感じられる。この画家の秘められた企てに、画中の人物は誰一人気づいていない。気づかれないほどに、それほど繊細に思慮深く、画家の手は動いたのだ。その企図がわずかにうかがわれるのが『シテエルへの船出」なのである。」
「ワットオの《シテエルへの船出》」三島由紀夫

2013年7月24日水曜日

風船蔓_果実

風船蔓に実がなりました。
「フウセンカズラ」 ムクロジ科 カルディオスペルマム属 


関連記事:「風船蔓

2013年7月22日月曜日

Mezzetin o il chitarrista_Watteau

先日ご紹介したこちらのレコード

ジャケットの絵画の由来がなぞだったので、ブログでお訊ねしたところ、早速、お教えいただきました。
「Mezzetin o il chitarrista」 Watteau


「Mezzetino mit Gitarre_Watteau」の記事にいただいたコメントを転記させていただきますね。

「上記ジャケットの写真、白黒ですが記事を見つけましたので、URLを記載いたします。
イタリア語なので、読めません。(泣)
絵そのものはプライベート・コレクションのようです。
ttp://www.artivisive.sns.it/galleria/libro.php?volume=CXXVIII&pagina=CXXVIII_768_261.jpg
(先頭のhを省いてあります)
画家はやはりWatteauで、表題はイタリア語で、Mezzetin o il chitarrista(Vaduz, coll. privata) (Monaco, mostra Il secolo del rococo)となっております。まずはご覧下さい。」


このコメントを下さったのは。「みっち」さん。

If you must die, die well」という、タイトルも内容も素敵で興味深いブログを主宰していらっしゃいます。

みっちさんに教えていただいたサイトは、「EMPORIUM」というもので、私が心の目で判読する限り、イタリアの美術雑誌で、1895年創刊。
イタリアで、最も古い美術学術雑誌の一つのようです。
6号1巻の雑誌で、1964年まで、140巻が発行されたそうです。
このサイトでは、その全てがアーカイブされているようです。
すごいですね。

みっちさん、本当にどうもありがとうございました。

関連記事:「Mezzetino mit Gitarre_Watteau

2013年7月20日土曜日

カモミール

ドライカモミールをいただきました。


カモミールは、ハーブティーにしても、お風呂に入れても、心落ち着くハーブですよね。

2013年7月19日金曜日

象_カレンシルバー

カレンシルバーで、象のモチーフを見つけました。

カレンシルバー   BLUEAPPLE

象といえば、こちらのブログに素敵な言葉と象のテーブルが紹介されています。
Poem by Michael Jackson found under a table Neverland


関連記事:「SO THE elephants MARCH by Michael Jackson
       「カレンシルバー

2013年7月18日木曜日

Mezzetino mit Gitarre_Watteau

このレコードはバロック期のギター協奏曲が収録されています。
珍しいですね。
作曲者はヴィヴァルディ、カルーリ、ジュリアー二などで、すべてがギターのためのものではなく、リュートのための曲もふくまれています。

VIVALDI. CARULLI. GIULIANI. Siegfried Behrend  I Musici

ギターの音色が、さわやかで美しくなかなかお気に入りです。


最初にこのレコードを手に取ったのは、このジャケットが印象的だったからです。
これによりますと、この絵画はワットーの「Mezzetino mit Gitarre」となっています。

「Mezzetino mit Gitarre」  Antonie Watteau (?)

ワトーには、メトロポリタン美術館に収蔵されている「Mezzetin」という有名な作品があります。
Mezzetin」メズタンは、イタリア喜劇の役柄で、やはりギターを弾く姿が描かれています。

「Mezzetino mit Gitarre」  Antonie Watteau (?)

メトロポリタン美術館の「メズタン」以外にも、ギターを弾くメズタンを描いた作品はあるのですが、いずれもこのジャケットのものではありません。

このジャケットの絵画について、何かご存じの方がいらっしゃいましたら、是非お教え下さい。

関連記事:「Mezzetin o il chitarrista_Watteau

2013年7月16日火曜日

バラ_2

少し前ですが、自家製のバラをいただきました。


すごいですねえ。


市販のものとは、全く表情が違いますね。



豪華なバラの中で、清楚なオルレアがかわいらしいです。

「オルレア」 セリ科 オルレア属

ホワイトレースとも呼ばれる、ヨーロッパ原産のセリ科の花です。

2013年7月13日土曜日

ミストクーラー_グラジオラス

中庭にミストクーラーを付けてみました。

アヤメ科グラジオラス属

いただいたグラジオラスが涼しげです。


アヤメ科グラジオラス属

2013年7月12日金曜日

安國麻衣作品_2013_6


YASUKUNI Mai 2013  白色セメント・青墨・ 135㎜×135㎜

YASUKUNI Mai 2013  白色セメント・粘土・ガラス 135㎜×135㎜

YASUKUNI Mai 2013  白色セメント・粘土・ガラス 135㎜×135㎜

YASUKUNI Mai 2013  白色セメント・弁柄・茶墨 135㎜×135㎜

今回の作品の流れに、生成を感じて下さる方が、いらっしゃいました。
見ていただいた方からいただく一言一言は、本当に貴重です。

どうもありがとうございます。

関連記事:「安國麻衣個展2013_会場_2

2013年7月11日木曜日

風船蔓

苗でいただいた風船蔓が花を付けました。
「フウセンカズラ」 ムクロジ科 カルディオスペルマム属 


 この、細い巻きひげで、くるっと巻き付く感じが、愛らしいです。


2013年7月9日火曜日

姫柘榴_蕾

姫柘榴に蕾が付きました。
どんな花を咲かせるか楽しみですね。

「ヒメザクロ」 ザクロ科ザクロ属 ミソハギ科に分類される事も

2013年7月8日月曜日

スモークツリー_花穂

展覧会でばたばたしている間にも、植物は育っています。
以前に、花芽をご紹介した「スモークツリー」も花を咲かせました。

「スモークツリー」 ウルシ科 ハグマノキ属

このふわふわしたのは、花の後の花穂です。
この写真を撮ったのは、6月初旬ですが、少しずつ色を変えながら、今もふわふわしています。


属名「ハグマノキ」は、ハグマで作った仏具、払子にその姿を見立てて名付けられたそうです。

関連記事:「スモークツリー_新芽

2013年7月5日金曜日

2013年7月4日木曜日

2013年7月1日月曜日

安國麻衣個展2013_会場_2

小さい作品をたくさん展示したのですが、少し流れがあります。
この壁は、主に墨で彩色しています。
ガラス片も使っています。

この、壁は粘土で彩色したもの。
アルミ粉やガラスも使っています。



ここは、主に弁柄や真鍮粉を使っています。

YASUKUNI MAI   「ゆう画廊」2013

関連記事:「安國麻衣展2013_ゆう画廊